プトレマイオス(83年頃~168年頃)
プトレマイオスは古代ローマの学者で、天文学、数学、地理を研究した他、占星術師でもありました。
彼は「地球が宇宙の中心にあり、その地球の周りを太陽やその他の惑星が回っていると」いう天動説を唱え、「アルマゲスト」を著したことで有名です。「アルマゲスト」はそれまでに知られていた天文学の知識を体系的にまとめ上げたもので、以後何世紀にも渡って天文学の教科書として使われていくことになります。
■トレミーの定理
円に内接する四角形について、次の性質が知られています。
「円に内接する四角形ABCD において、対角線の積は対辺の積の和に等しい(AC・BD=AD・BC+AB・DC)」
これはプトレマイオスにちなんで「トレミーの定理」と呼ばれています。「トレミー」はプトレマイオスの綴りの英語読み(Ptolemy)です。
★プトレマイオスに関する雑学
・トレミーの48星座
プトレマイオスは古代ギリシャ由来の48星座をまとめ上げ、これらは「トレミーの48星座」と呼ばれています。これらに大航海時代に新たに考えられたものを加えた88星座が、現在一般的に用いられている星座名となりました。
トレミーの48星座のうちアルゴ座以外の47星座は現在まで残されています。アルゴ座は大きすぎたために、後に4つの星座(「船尾(とも)」、「帆(ほ)」、「竜骨(りうゅこつ)」、「羅針盤(らしんばん)」)に分割されました。
・「アテナイの学童」
ローマのバチカン宮殿に、ルネサンス期にイタリアの画家ラファエロ・サンティが描いた有名な絵画「アテナイの学堂」というものがあります。この絵には有名な古代ギリシアの哲学者たちが描かれていて、この絵の右下で後ろ向きで地球儀を持っている人物がプトレマイオスであるとされています。