2015年11月27日金曜日

ベルンハルト・リーマン

ゲオルク・フリードリヒ・ベルンハルト・リーマン(1826年~1866年)

ベルンハルト・リーマンは、ドイツの数学者です。解析学や数論の分野で業績を上げました。


■リーマン予想

18世紀のフランスの数学者アドリアン=マリ・ルジャンドルは、与えられた1つの数よりも小さい素数の個数を求める公式を研究していました。ルジャンドルの公式は完全なものではなく、リーマンはこの問題を解こうとしていました。

1859年に、リーマンはベルリン学士院月報に論文『与えられた数より小さい素数の個数について』を発表します。

ζ(s) = 1 + 1/(2^s) + 1/(3^s) 1/(4^s) 1/(5^s) + ……

( s は複素数、u、v は実数で、 s = u + iv )

このζ(s)は「リーマンのゼータ関数」と呼ばれており、リーマンは「ζ(s) の自明でない零点 s は、全て実部が 1/2 の直線上に存在する」という予想を立てました。これは「リーマン予想」と呼ばれており、現在まで未証明のままとなっています。

クレイ数学研究所は数学上の未解決問題の証明に100万ドルの懸賞金を設けており、これらの問題は「ミレニアム懸賞問題」と呼ばれています。ミレニアム懸賞問題は7つあり、リーマン予想もその1つとして挙げられています。ミレニアム懸賞問題のうちのポアンカレ予想は、グリゴリー・ペレルマンにより解決しています。


★ゲオルク・フリードリヒ・ベルンハルト・リーマンに関する備考

Georg Friedrich Bernhard Riemann
生没年:1826年9月17日~1866年7月20日
生まれ:ハノーファー王国ブレゼレンツ村
父:牧師
母:シャルロッテ・エーベル(宮廷顧問官の娘)
兄:1名
姉妹:マリー、他3名
妻:エリーゼ・コッホ
主な著書等:
1854年6月10日教授資格取得講演『幾何学の基礎にある仮説について』
1857年『アーベル関数の理論』
1859年『与えられた数より小さい素数の個数について』

2015年11月14日土曜日

レオポルト・クロネッカー

レオポルト・クロネッカー(1823年~1891年)

レオポルト・クロネッカーは、ドイツの数学者です。数論や方程式論の分野などで業績を残しました。

■著名数学者との反目

クロネッカーは、自然数と有限回の演算から得られる数のみが存在するものと考えていました。
このため無理数を扱っていたカール・ワイエルシュトラスや超越数を扱っていたゲオルク・カントールのことを、公然と批判していました。


★備考

Leopold Kronecker
生没年:1823年12月7日~1891年12月29日(68歳、気管支の病気により死亡、ベルリン)
生まれ:ドイツ、リーグニッツ
弟:フーゴー(Karl Hugo Kronecker、1839年1月27日~1914年6月6日、生理学者)
妻:ファニー・プラウスニッツェル(伯父の娘)
子:6人
主な著書・論文:
1845年『複素単数論』(De Unitatibus Complexis)
1858年『一般五次方程式の解法について』

2015年11月10日火曜日

フェルディナント・アイゼンシュタイン

フェルディナント・ゴットホルト・マックス・アイゼンシュタイン(1823年~1852年)

フェルディナント・アイゼンシュタインはドイツの数学者です。幼少の頃より数学的な才能を発揮し、ガウスの『整数論研究』の影響から特に整数論に興味を持っていました。


■アイゼンシュタイン整数

アイゼンシュタイン整数とは「a + bω」の形の複素数のことであり、a、bは整数、ωは
ω^2 + ω + 1 = 0 の根の一つです。

アイゼンシュタインは
「整数 n と素数 p に対して、合同式 x^3 ≡ n (mod p) が解を持つのはいかなる場合か」
という3乗剰余の問題の研究において、この「アイゼンシュタイン整数」と呼ばれることになる数を用いました。


★備考

Ferdinand Gotthold Max Eisenstein
生没年:1823年4月16日~1852年10月11日
生まれ:ドイツ、ベルリン