2016年1月12日火曜日

アナトール・リュカ

フランソワ・エドゥアール・アナトール・リュカ(1842年4月4日~1891年10月3日)

アナトール・リュカはフランスの数学者です。フィボナッチ数の研究等で知られています。


■リュカ数

初項が0、次の項が1、それ以降の項はその前の2つの項の和となっている数列をフィボナッチ数列と呼びます。リュカはこのフィボナッチ数列を研究しました。
初項を2、次の項を1とし、それ以降の項は前2項の和になっている数列のことをリュカ数と呼び、n番目のリュカ数をLnで表したとき、

L = 2L= 1
Ln+2 = L+ Ln+1

となります。


■メルセンヌ数
2^n - 1 (n は自然数)の形の自然数をメルセンヌ数と呼び、 Mn で表します。この中で素数であるメルセンヌ数のことをメルセンヌ素数と呼びます。
リュカは1876年に、  M127 が素数であることを証明しました。


■ハノイの塔

リュカは数学的なパズルにも関心を持ち、「ハノイの塔」と呼ばれるパズルを考案しました。
この「ハノイの塔」は板に3本の杭がついており、はじめの状態では左端の杭に、大きさの異なる円盤(中心に穴が開いている)が何個かはめられています。この状態から、

・円盤は一度に1枚ずつどれかの杭に移動させることができる
・小さい円盤の上に大きい円盤を乗せることはできない

上記2点のルールを守った上で、円盤を全て右端の杭に移動させることがこのパズルの目的です。
円盤がn枚あるとき、全ての円盤を左端から右端まで移動させるためには、最低 2^n - 1 回の操作が必要であることが分かっています。
リュカはこのパズルを販売し、そのパッケージには「Li-sou-stian大学勤務のシャム出身のN. Claus教授」と書かれていましたが、これはリュカの偽名であるといわれています。


★備考

François Édouard Anatole Lucas
生没年:1842年4月4日~1891年10月3日
生まれ:フランス、アミアン