ロバート・レコード(1510年頃~1558年)
ロバート・レコードは、イギリス・ウェールズの医者、数学者です。彼は「=」の記号を初めて使用した人物として知られています。レコードは医師業の傍ら数学の講義を行い、算術書「技術の基礎」やイギリス初の代数書「知恵の砥石」等を英語で出版していました。
国王エドワード6世の侍医でもありました。
■「=」の記号
レコードは1557年に「知恵の砥石」という代数学の書物の中で、「=」という記号を用いました。
ただしレコードが最初使ったのは「=」ではなく「Z」のような形の記号で、後に現在のような「=」の記号になりました。
「=」を用いた理由としては、「2本の平行線ほど、等しいものは世の中にはない」としています。ただし当初はあまり普及せず、等しいものを表す記号としては「∥」、「ae」、「oe」が使用されていました。
「=」については後にイギリスのトマス・ハリオットが再び使用し、ルネ・デカルトが独自の記号を考案しました。最初は「=」の2本の線はとても長かったのですが、徐々に短くなっていったようです。