ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ(1736年~1813年)
ジョゼフ=ルイ・ラグランジュは、イタリアの数学者です。フランスの理工系高等教育機関エコール・ポリテクニークの初代校長としても知られています。
■四平方定理
「全ての自然数は、高々四個の平方数の和で表される」という性質について、ラグランジュが証明をしたことから「ラグランジュの四平方定理」と呼ばれています。
■5次方程式
4次までの方程式については既に解法が見つかっていましたが、5次以上の方程式については長い間解法が見つからないままでした。
ラグランジュは5次方程式についての研究において、方程式がべき根によって解けるかどうかは解の置換に関する対称性によって決まる、ということを発見しました。
■ラグランジュの定理
群論において「有限群Gの部分群Hの位数は、Gの位数を割り切る」という定理は「ラグランジュの定理」と呼ばれています。
ラグランジュは代数方程式の解法について研究した際に、解の置換に関する対称性に着目してこの定理を証明しました。当時は群の概念はまだまとめられていなかったのですが、ラグランジュの考えは群論の先駆けとなるものでした。
★ジョゼフ=ルイ・ラグランジュに関する雑学
・歴史上の偉人たちとの関係
ラグランジュはマリー・アントワネットの数学教師でした。
またラグランジュについて、ナポレオン・ボナパルトは「数学界のピラミッド」、フリードリヒ2世は「ヨーロッパ最大の数学者」と讃えたといわれています。
・エッフェル塔
エッフェル塔には、フランスの科学に貢献した72人の科学者の名前が刻まれていますが、その中にはラグランジュの名も含まれています。
★ジョゼフ=ルイ・ラグランジュに関する備考
Joseph-Louis Lagrange
生没年:1736年1月25日~1813年4月10日
生まれ:イタリア、トリノ
父:不明
母:不明
主な著書:『解析力学』