ヨハン・カール・フリードリヒ・ガウス(1777年~1855年)
ヨハン・カール・フリードリヒ・ガウスはドイツの数学者、天文学者、物理学者です。
代数学の基本定理など、非常に多くの功績を残したことで知られています。
■和の計算
ガウスが小学生の頃、学校で教師が1から100までの自然数の和を計算せよとの問題を出題しました。
普通の子供たちはこの問題を1から順番に足していくところですが、ガウスはこの問題を、
1 + 100 = 101、2 + 99 = 101、3 + 98 = 101 …… 50 + 51 = 101
のように数を組み合わせ、101が50個だから5050だと計算したといわれています。
■正17角形の作図可能性
定規とコンパスによる正多角形の作図問題は、古代ギリシャから研究されてきた数学的問題でした。正三角形と正五角形については作図できることが分かっていましたが、ガウスは新たに正17角形が作図できることを発見しました。このことがガウスが数学の道に進むきっかけになったといわれています。
この発見は1796年3月30日に行われましたが、この日からガウスは数学的発見を日記につけ始めます。この日記はガウスの死後43年経ってから、学会に公表されました。
またガウスは正17角形を自分の墓標に刻むように希望しましたが、結局実現しませんでした。ガウスの記念碑には正17角形が刻まれています。
■代数学の基本定理
「複素数係数の任意のn 次代数方程式は、複素数の根をちょうど n 個持つ」という定理を、代数学の基本定理と呼びます。
この定理の完全な証明は、ガウスが1799年に与えました。
★ヨハン・カール・フリードリヒ・ガウスに関する雑学
・10マルク紙幣
1989年から2001年までの10ドイツマルク紙幣には、ガウスの肖像画、正規分布曲線の図と式が描かれていました。
・ガウス賞
ガウス賞は、2002年にガウスの生誕225周年を記念してドイツ数学会と国際数学連合が共同で設けた賞です。
・小惑星ガウシア
クリミア半島のシメイズ天文台でソビエト連邦の天文学者セルゲイ・ベリャフスキーによって発見された小惑星ガウシアは、ガウスにちなんで命名されました。
★ヨハン・カール・フリードリヒ・ガウスに関する備考
Carolus Fridericus Gauss
生没年:1777年4月30日~1855年2月23日
生まれ:ブラウンシュヴァイク
父:不明
母:不明
妻:ヨハンナ・オストホフ
長男:ヨゼフ
長女;ヴィルヘルミーナ
次男:ルイス
妻:フリーデリカ・ヴィルヘルミーネ・ヴァルトエック
長男:オイゲネ
次男:ヴィルヘルム
長女:テレーズ