ルネ・デカルト(1596年~1650年)
ルネ・デカルトはフランスの哲学者・数学者です。自己の存在を証明する「我思う、ゆえに我あり」(コギト・エルゴ・スム)という言葉で有名です。
ラ・フレーシュの町の学院では、マラン・メルセンヌがデカルトの同室でした。メルセンヌとは人生を通しての友人となります。
■デカルト座標系
平面上の点の位置を2つの実数を用いて表すという方法は、デカルトが考案しました。これはデカルトの著書「方法序説」の中で初めて用いられたものです。この座標を「デカルト座標」、デカルト座標を用いた平面を「デカルト平面」と呼びます。このデカルト座標とデカルト平面は、解析学の発展に繋がっていきます。
■文字の使用
フランソワ・ヴィエトは定数を表すのに子音、未知数を表すのに母音を用いましたが、デカルトは定数を表すのにa、b、c等のアルファベットの最初の方の文字、未知数を表すのにx、y、z等の最後の方の文字を用いました。
■虚数「imaginary number」
負の数の平方根である虚数は1572年にラファエル・ボンベリによって定義されましたが、当時は虚数は数学者達の間では重要視されていませんでした。
デカルトも虚数に対しては否定的で、著書の中で「想像上の数」と名づけ、英語の「imaginary number」の語源となりました。
★ルネ・デカルトに関する備考
René Descartes
生没年:1596年3月31日~1650年2月11日
生まれ:フランス・アンドル=エ=ロワール(旧トゥレーヌ州)・ラエの町
父:ブルターニュの高等法院評定官
母:不明
主な著書:『方法序説』