皆さんは歴史上の数学者たちに、どのようなイメージを持っているでしょうか?
数学は「紙と鉛筆さえあれば学ぶことができる」ともよくいわれます。このため「数学を研究する人は、机に向かって一人でひたすら紙の上で難しい計算をしている」といった、いわゆる「数学が得意な人は冷静沈着」、「数学はインドアで孤高な学問」というイメージを持っている方も多いかもしれませんね。
もちろんそういった人物もたくさんいたでしょう。現に歴史に残るような数学的大発見を、十年単位の歳月をかけてほぼ一人でなし得た人物もいます。
しかし現在では数学の研究は非常に細分化されているため、化学や物理等の他の学問と同様、研究者同士で情報を交換し協力しあい、常に最先端の知識を得る努力をしなければいけないといわれています。
今日の世界ではインターネットも発達していて、遠く離れた他国の研究者と交流をたくさん持つこともそれほど難しい話ではありません。昔からの学術的資料もたくさん残っています。しかしインターネットどころか航海技術や出版技術すらも発達していなかった時代には、数学者たちはどのようにして色々な数学的知識を身につけ、高めていったのでしょうか。また誰かが発見した数学的知識は、どのようにして世界に広がっていったのでしょうか。
数学の歴史は紀元前の時代にまでさかのぼります。
公開の場で数学の問題をいくつか互いに出し合い、相手の問題をどれだけ解けるかを競い合うという試合が行われていた時代もありました。重大な理論の完成にあと一歩まで迫りながら、他の研究者に先を越されてしまった人物もたくさんいます。ガロアというフランスの有名な数学者は、革命運動に参加しそれが原因で投獄もされ、更には個人的な事情での決闘が原因で命を落としてしまいました。
「紙と鉛筆だけ」で学ぶことができるといわれた数学でも、なかなかにドラマチックな出来事も数多くあるのです。
このブログでは紀元前の時代から続く数学の流れ等も踏まえながら、歴史上の数学者たちの功績について記していこうと思います。
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