フェリックス・クリスティアン・クライン(1849年~1925年)
フェリックス・クラインはドイツの数学者です。幾何学の研究指針について示した「エルランゲン・プログラム」が大きな業績です。
■エルランゲン・プログラム
1872年、クラインはエルランゲン大学の教授となりましたが、その時の就任講演において幾何学の研究の指針についての考えを示しました。その内容は「幾何学とは、変換によって不変な図形の性質を研究するものである」というもので、「エルランゲン・プログラム」と呼ばれています。この考えにより当時の様々な幾何学が、変換群という視点で分類できるようになりました。
■クラインの壺
クラインは下図のように、矢印を付けた正方形について対辺を矢印の向きが合うように貼り合わせた図形を考案しました。
・←←←・
↓ ・ ・ ・ ↓
↓ ・ ・ ・ ↓
・→→→・
この図形は「クラインの壺」と呼ばれ、表裏の区別がなく境界もない図形となっています。
クラインの壺は3次元空間に存在することはできません。
★備考
Felix Christian Klein
生没年:1849年4月25日~1925年6月22日
生まれ:ドイツ、デュッセルドルフ
父:プロイセン王国政府首長秘書
妻:アンネ・ヘーゲル
主な著書:『19世紀の数学』、『高い立場からみた初等数学』、『正20面体と5次方程式』