2015年10月31日土曜日

シャルル・エルミート

シャルル・エルミート(1822年~1901年)

シャルル・エルミートは、フランスの数学者です。5次方程式の楕円関数による解法などで知られています。


■超越数

有理数を係数とする代数方程式の解となるような数を「代数的数」といい、代数的数でない数のことを「超越数」といいます。エルミートは自然対数の底 e が、超越数であることを証明しました。


■5次方程式の解法

ヨハン・カール・フリードリヒ・ガウスによる「代数学の基本定理」によって、任意の複素数係数方程式は複素数の中に根が存在します。しかし5次以上の方程式には一般的な代数的解法は存在しないということが、ニールス・ヘンリック・アーベルによって証明されています。
エルミートは5次方程式について、代数的な方法ではなく楕円関数を用いて解くことに初めて成功しました。


★備考

Charles Hermite
生没年:1822年12月24日~1901年1月14日
生まれ:フランス、ロレーヌ、ディユーズ
父:製塩業者、衣料商人
母:マドレーヌ・ラルマン
主な著書・論文:
1842年『解析幾何学に於ける円錐曲線』
『5次方程式の代数的解法に関する考察』
1858年『一般5次方程式の解法について』

2015年10月14日水曜日

ジョージ・ブール

ジョージ・ブール(1815年~1864年)

ジョージ・ブールは、イギリスの数学者・哲学者です。記号論理学の研究で知られています。


■ブール代数

当時、数学は「数」や「図形」を扱う学問で、「論理」は哲学の分野であると考えられていました。
ブールは論理や推論を数学的に考えられるのではないかという発想を持ち、1844年の論文において「演算」を記号で表し、その記号同士の計算を考えました。更に1854年には著書『思考の法則の研究』の中で、数学的な記号を用いて論理的な結論を導き出す方法を提唱します。この考え方は、今日の「ブール代数」の元となっています。


★備考

George Boole
生没年:1815年11月2日~1864年12月8日
生まれ:イギリス、リンカーンシャー、リンカーン
父:ジョン・ブール(John Boole、靴職人)
母:不明
妻:メアリ・エベレスト(1832年~1916年)
長女:アリー・エレン・ブール(Mary Ellen Boole、1856年~?)
次女:マーガレット
三女:アリシア・ブール・ストット(1860年~1940年、オランダ、フローニンゲン大学名誉博士号)
四女:ルーシー・エベレスト(1862年~1905年)
五女:エセル・リリアン・ブール(Ethel Lilian Boole)
主な著書:
1847年『論理学の数学的分析』(Mathematical Analysis of Logic)
1854年『思考の法則の研究』(An Investigation of Laws of Thoughts)